ソフトバンクとヤフー、それにイオンの3社は、共同でネット通販事業に乗り出す方針を固めました。IT業界の先端をいくグループと、日本を代表する巨大流通グループによる提携は、ネット通販で圧倒的な存在感を示すアマゾンに対抗する新たな動きとして注目されます。

関係者によりますと、ソフトバンクと、子会社のヤフー、それにイオンの3社は、近く、食品や衣料品、それに日用品を幅広く扱うネット通販を共同で始める方針を固めました。

ヤフーとイオンは、すでにそれぞれ、ネット通販を手がけていますが、ソフトバンクとヤフーが持つ顧客基盤やデータ分析のノウハウと、イオンが持つ豊富な品ぞろえや物流網を組み合わせて、競争力を高める狙いがあるものとみられます。

さらに、人手不足への対応が課題であるイオンの店舗に、将来的には、ソフトバンクグループが開発したロボットを導入して効率化を図るなど幅広く提携する計画です。

日本の流通業界では、圧倒的な存在感を示すアメリカのアマゾンにいかに対抗していくかが、各社共通の課題となっています。
こうした中、ネット通販大手の楽天が、アメリカの小売り最大手のウォルマートと共同でネットスーパーを始めるほか、コンビニ最大手のセブン&アイ・ホールディングスと通販大手のアスクルが組んで生鮮食品のネット通販を始めるなど、営業形態や国を越えた連携の動きが広がっています。

そして今回、通信・IT業界の先端をいくソフトバンクグループと、日本を代表する巨大流通グループのイオンが提携することになり、ネットとリアルの垣根を越えた覇権争いは一段と激しくなりそうです。

2月9日 12時08分
NHK NEWS WEB
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