工作員は存在するよ


自衛隊や在日米軍の施設周辺から謎の失踪を遂げた121人。都道府県別では北海道が26人と最も多く、
施設別では北海道釧路町の陸上自衛隊釧路駐屯地など周辺が6人、
東京都府中市の航空自衛隊府中基地などの近くでは5人が行方不明となっている。
特定失踪者問題調査会が過去に実施した現地調査では、交友関係や勤務先から、
自衛隊、在日米軍施設との“接点”が浮かんだ失踪者もいる。

北海道稚内市で昭和43年、高校3年の斉藤裕さん(65)=失踪当時(18)=が行方不明となった。
斉藤さんは同市内の自宅で夕食をとった後に外出し、そのまま消息を絶った。
平成26年6月に斉藤さんの失踪状況などについて再検証した調査会は、
失踪当時に斉藤さんの友人宅近くに、在日米軍施設があったことを確認した。
斉藤さんはこの友人の家に頻繁に遊びに行っており、友人の父が米軍施設で働いていたことも分かった。
調査会の曽田英雄常務理事は「施設の周辺をうかがっている北朝鮮の工作員や協力者からすれば、
斉藤さんの存在は目についたはずだ」と指摘する。