我が国は20年間消費(総需要)が足りない。
きっかけは1997年の消費税増税。
もちろん日銀の「インフレ無き経済成長」とかいうボケもある。

これを続けるとどうなるかというと「産出ギャップ」が拡大していく。
いわばフルパワーで100生産できるのに90しか生産されない状況になっていくということだ。
全体でみれば当然余剰が少ないので、子供や他の支出=生産へリソースを割けない。
エンゲル係数の上昇とかそんな指標にも表れる。

ケインズは「仕立て屋が生地にはさみを入れられない」状況と例えた。
売れる見通しがあれば生地を加工してスーツを生産するがそこそこの値段で売れなきゃ生産しないでしょ?
経済学では生産資源(労働力とか工場の稼働とか)の遊休が生じるという。
生産者が暇したりひたすら薄利で販売したりする状態。
これの合計が「産出ギャップ」。

で今の日本。
コアコアCPI0.3%。だいたい0.5%は高く出る。上方バイアスという。
つまりデフレだ。

理由は簡単。
消費税という貧乏人が高率で支払う税金を基に法人税を減税し続けたから。
法人税なんてのは黒字法人しか払ってない。
金持ちをより金持ちにする税制が、消費税増税+法人税減税だ。
アメリカはトランプが消費税増税は無しで富裕層減税を言いだしたが、
アメリカのカネ持ちは偉いもので(少なくとも表面上は)反対している。
まあコアCPI 1.9%とアメリカは今のところ堅調。

脱線は置いといて、
どうすりゃいいのかって話。
基本的にカネを使ってくれそうな誰かの懐をあっためるのがデフレ期の経済政策。
金融緩和でカネを借りてる人の利払いを少なくして懐をあっためる。
財政支出増で政府が客となって発注先の企業の懐をあっためる。
消費税減税で家計の懐をあっためる。
ホントこれだけ。これを上記にある仕立て屋が生地にはさみを入れる状況まで持っていけばいいだけ。
数字でいうとインフレ率2〜3%。

ながながと書いたがまあ結論は一緒。
総需要を増やす可能性のある
「やれることを全部やれば」いい。
政府が倹約あるいは増税するのは、
景気回復(インフレ率3%程度)してからだ。