大阪・堺市の市立総合医療センターで、70代の女性が胃の検査でがんとされたにもかかわらず、医師が検査結果を見落とし、治療を始めるのがおよそ7か月間遅れていたことがわかりました。女性はその後死亡していて、病院はミスを認め遺族に謝罪しました。

これは、堺市の市立総合医療センターが14日、会見を開いて明らかにしました。

それによりますと、センターではおととし1月、胃の痛みを訴えた70代の女性に対して胃カメラと病理検査を行い、病理検査で胃がんとされました。しかし、主治医はこの検査結果を見落とし、胃カメラなどの結果を基に貧血や胃潰瘍と診断していたということです。

およそ7か月後に女性が再び胃の不調を訴えたため、別の医師が過去の記録を確認し、胃がんとした病理検査の結果を見落としていることがわかったということです。その後、女性は手術を受けましたが、去年9月に亡くなりました。

センターによりますと、女性の病理検査は主治医とは別の医師が指示をしていて、主治医との間で情報が共有されていませんでした。
センターはミスを認め、遺族に対して謝罪したということです。

堺市立総合医療センターの花房俊昭院長は「患者や家族の皆様に深くおわび申し上げます。再発防止に向け全力で取り組んで参ります」と話しています。

2月14日 18時06分
NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180214/k10011328991000.html