昔は雑誌は月刊誌が主体だったな。
それで貸本屋とかあったが、テレビの登場や週刊誌への以降で、
客が減ったりビジネスが成立しなくなって、次々と廃業に追いやられた。

また、雑誌も今の様に漫画だらけではなくて、小説、読み物、絵物語、
絵、などが大部分を占めていて、当然それらの作家も居たのだが、
漫画の大躍進の裏側としてそういう作家たちは活躍の場を縮小したり
廃業せざるを得なかった。いわゆる個人作家業というものは、確実な
需要がある保証はないし、概して楽しいと見える娯楽の分野には、
なりたがる人が予備軍として幾らでも居て、実力と運でもってのし上がり
地位を保ち、人気が保てなくなったり、流行について行けなくなると、
仕事が無くなって、それを業としては生活できなくなる。それに、その
仕事だけで食える人は僅かだし、人気の続く期間は概して短い。
自分としては研鑽を積んで内容や技量が向上したと思っていても、人気稼業
というのは評価も価値観も自分の側にはなくて、大衆というつかみ所の無い
側にある。そうしてライバルは幾らでもいる。完全な著作権法違反でなければ
真似もパクりもありの世界だ。特にアイディアはまったく保護されない。だから
独自のものを自分だけのものにしておくことも難しい。必ず人気がある作品は
模倣されて価値が薄められてしまう。