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高2の時、全校集会で意見発表の機会があった。友人は「自分自身のことを書いたら」と背中を押してくれた。「今なら言えるかも」という期待と「言ったらどうなるだろう」という不安。葛藤はあったが、LGBT(性的少数者)の小中学生がいじめられ、自殺するニュースに、いたたまれない気持ちがあった。

 「同世代の子たちが性の問題で命を落としている。不幸な出来事をなくしたい」と、意見発表することを決意。「私が私であるために」と題して舞台に立ち、自分の性をカミングアウトした。

 気持ちは楽にはならなかった。想像以上の反響に戸惑い、告白への後悔もあった。その一方、自ら道を切り開く「覚悟」を決めた瞬間でもあった。地元を離れ、新たな人間関係がつくれたからこそ、踏み出せた一歩かもしれなかった。

 まぁ?ちゃんは当時を振り返りながら、こう語る。「いじめで追い詰められたら、身を守るため、環境を変えるなどして逃げてもいい。周りの人も、それを受け入れてほしい」

終わり