暴力団から離脱した組員(ヤメ暴)の社会復帰を後押しするため、福岡県は生活に困窮するヤメ暴が県外企業の採用面接を受ける際の旅費などを助成する制度を新設する。新年度当初予算案に約420万円を計上した。県警によると全国的に珍しい取り組みという。

 金銭が理由で組員が離脱を諦めるのを防ぐ狙いがある。県警の支援で離脱する組員のうち、組織から報復を受ける恐れがありながら、所持金や身寄りがないために金銭的な援助を受けられないケースが対象。

 旅費は、現在27都府県の警察が就職先探しなどで連携する「広域連携協定」の枠組みを活用。就職者や雇用する企業側の不安を取り除く社会復帰アドバイザーも対象にする。また、ヤメ暴が報復などから「避難」する際の宿泊費(1人最大20万円前後)も助成する。

 県警によると2014年9月に…

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