http://www.bbc.com/japanese/43150782

2018/02/22
英野党第一党、労働党のジェレミー・コービン党首がかつて旧チェコスロバキアの情報提供者か協力者だったという疑惑が、一部の英メディアや与党・保守党議員によって取りざたされている問題で21日、労働党はあらためて、疑惑は「ばかげた幻覚のようなもの」と否定した。

毎週水曜日恒例の首相答弁で21日、テリーザ・メイ首相はコービン氏について、「チェコ人が好きなのは知っている」と皮肉を飛ばした。

首相代表質問の後、労働党報道官は一部メディアがスパイの話を「創り上げて盛り上がっている」ものの、疑惑の出所はひとつしかなく、チェコの国家安全情報文書管理当局も否定している内容だと指摘した。

コービン氏が1970年代から80年代にかけて、旧チェコスロバキアの協力者だったという疑惑がとりざたされるなか、旧チェコスロバキアの諜報員だったヤン・サルコジ氏は、コービン氏とロンドンで数回会ったことがあると主張している。

若手下院議員だった当時のコービン党首と当時のチェコスロバキア秘密警察「STB」との関係を説明するよう求められたサルコジ氏はBBCニュースに対し、「非常に言いにくいが、彼はとてもオープンだった」と話した。
自分が秘密警察の一員だとコービン氏は知っていたのかさらに尋ねると、サルコジ氏は「ええ、間違いなく。なぜなら当時はご存知の通り、大使館の誰がどういう人なのか、みんな知っていたので」と答えた。

スロバキアの首都ブラチスラバでサルコジ氏はBBCに、コービン氏について「それはそれは良い情報源」だったと話した。
コービン党首の広報担当は、1980年代にチェコスロバキアの外交官(名前は明かされていない)と軍縮を協議するため、1度会談したことをコービン氏は覚えていると話した。
労働党広報担当は、報道されているそれ以外の接触については否定し、一連の主張は突拍子もないものだとサルコジ氏を非難した。

一連の疑惑についてドイツ政府は、シュタージ(旧東ドイツの秘密警察)の資料を「最近調べた」ものの、コービン氏に関する記録はなかったと発表している。
(リンク先に続きあり)

(英語記事 Labour rejects ex-Czech agent's Corbyn claims as 'absurd')

首相答弁でメイ首相が「チェコ・スパイ説」に言及した際のコービン労働党党首
https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/2870/production/_100125301_mediaitem100118840.jpg