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2月22日 18時47分
2月22日は島根県が条例で定めた「竹島の日」です。
松江市では県主催の式典が開かれ、「竹島はわが国固有の領土だが、韓国に不法占拠されたまま今日に至っている。外交努力により平和的に解決しなければならない」とする溝口知事のメッセージが読み上げられました。

島根県は、明治時代に竹島を県の所管とした2月22日を条例で「竹島の日」と定め、毎年、松江市で式典を開いています。

13回目となることしの式典には、島根県や県議会、それに竹島のある隠岐の島町などからおよそ450人が出席しました。

入院中のため欠席した島根県の溝口知事のメッセージを藤原副知事が代読し、「竹島はわが国固有の領土であるが、60年以上にわたり韓国に不法占拠されたまま今日に至っている。日韓両国の外交努力により平和的に解決しなければならず、政府に対しては、外交交渉の場で話し合うよう強く要望する」と述べました。

これに対し、政府から出席した領土問題を担当する内閣府の山下雄平政務官は「不法占拠が続き、政府の一員としてじくじたる思いだ。韓国側に対しては大局的な観点に立って粘り強く対応し、これまで以上に地元と連携しながら、日本の立場や主張への正確な理解が浸透していくよう内外での発信に努めていく」と述べ、引き続き、問題の解決に取り組む考えを強調しました。

会場周辺は一時騒然

会場の周辺では、式典の開催などに抗議しようと訪れた韓国人に、これに反対するグループが近づき、一時、騒然となりました。

島根県警察本部は22日、式典の会場周辺を中心におよそ750人の態勢で警備に当たりました。警察などによりますと、式典が始まる前の午前11時ごろ、会場から300メートルほどの道路で、式典の開催などに抗議しようと訪れた韓国人の男性4人に、これに反対するグループが近づき一時騒然となりました。

警備にあたっていた警察官が制止し、4人の韓国人を警察の車両に乗せて避難させたため騒ぎはまもなく収まりました。警察によりますと、けが人はいないということです。

隠岐の島町長「国と一緒に啓発を」

式典のあと、竹島がある隠岐の島町の池田高世偉町長は、「竹島について国は東京で常設の展示を行ったり、学校の指導要領に盛り込んだりしているが、対応はまだまだ遅いと感じている」と述べました。
そのうえで、「竹島についての関心の低下は否めず、町としては引き続き国と一緒に啓発を進めたい。国は国にしかできないことを粛々と進めてもらいたい」と
述べました。

官房長官「わが国固有の領土 」

菅官房長官は午後の記者会見で、「竹島は歴史的にもその事実に照らしても、また国際法上も明らかにわが国固有の領土だ。政府としてこのような日本の立場を積極的に発信する意味からも、内閣府の山下政務官を式典に出席させた」と述べました。

韓国外務省「強く抗議」

韓国外務省のノ・ギュドク(魯圭悳)報道官は、22日午後の記者会見で声明を発表し、「日本政府が不当な領有権の主張を繰り返していることについて強く抗議し、式典を行わないよう求める」と述べました。
そのうえで、「歴史的にも地理的にも明らかに韓国固有の領土である島に対する不当な主張を直ちにやめて、歴史を謙虚に直視する責任ある国家としての姿勢を見せるべきだ」と主張しました。

また、韓国外務省のキム・ヨンギル(金容吉)北東アジア局長は22日午後、ソウルの日本大使館の水嶋総括公使を呼んで抗議しました。これに対して水嶋総括公使は「竹島はわが国固有の領土であり、抗議は受け入れられない」と述べたということです。