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スペイン・バルセロナより。サムスンはMWC 2018開幕に先駆けて、Galaxy Unpackedイベントを開催。新型スマートフォンの「Galaxy S9」「Galaxy S9+」を発表しました。

見た目は現行モデルの「Galaxy S8 / S8+」から大きな変化はありませんが、カメラ機能が大きく刷新された本端末。特に2段階可変絞りレンズなど、従来のスマホにはない新機軸が注目です。

主な仕様は次のとおりです。SoCにはクアルコムSnapdragon 845、または市場により自社の Exynos 9810を採用。Snapdragon 845は前モデルの Snapdragon 835比でCPU性能が3割、AI処理も3倍高速化した点が特徴。また、Snapdragon X20モデムを内蔵し、受信最大1.2GbpsのLTEにも対応します。

画面は「Galaxy S9」が5.8インチ、「Galaxy S9+」が6.2インチ。解像度は両モデルともQuad HD+(2960 x 1440)です。RAMはS9が4GB、S9+が6GB。ストレージ容量は標準で64GB。さらに、500GBまでのmicroSDXC外部ストレージにも対応します。バッテリー容量はS9が3000mAh、S9+が3500mAhです。カメラは30%ノイズ低減、絞りはF1.5とF2.4で可変に

最大の強化点はカメラです。画素数こそ1200万画素と、S8や「Galaxy Note 8」と変わりませんが、F値1.5の明るいレンズを採用(S8やNote 8はF値1.7)。

また撮影時に、複数枚の写真を1枚に合成し、暗所のノイズを軽減する「マルチフレームノイズリダクション」も大幅に強化。「S8」では3枚から1枚に合成していましたが、「S9」では12枚の写真を1枚に合成することで、「S8」比でノイズを30%低減したといいます。これは、メモリ積層型イメージセンサの採用で実現しています。

レンズの絞りをF1.5とF2.4の二段階に切り替えられる「デュアルアパチャー」も搭載。レンズを覗くと、内部で絞り羽根が機械的に動く様子を確認できます。暗い場所ではF値1.5、明るい場所ではF値2.4に切り替えることで、環境に応じた適切な写真を撮影できるというわけです。

また、960fpsのスーパースローモーション撮影にも対応。これは、0.2秒間の「一瞬」を6秒間に引き伸ばし、しかもHD(1280 x 720)解像度で撮影できる機能です。

ソニーの「Xperia」シリーズではおなじみで、効果の大きなものですが、一方で0.2秒間しか撮影できないために、狙ったタイミングでシャッターを切れないのが難点でした。

対してGalaxy S9シリーズでは、動く被写体を検知して、最適なタイミングで自動でシャッターを切る機能を搭載。もちろん、手動でシャッターを切ることも可能で、撮影したスロー映像にはBGMをつけてSNSに共有したり、端末の壁紙として設定することもできます。2眼カメラはGalaxy S9+のみ。アニ文字風のAR Emojiも搭載

Galaxy Note 8で初搭載となった「標準レンズ」+「2倍望遠レンズ」のデュアルカメラは、「Galaxy S9+」のみ搭載。無印の「S9」は単眼のシングルカメラです。なお、「S9+」のデュアルカメラは両レンズとも1200万画素。OIS(光学式手ぶれ補正)も両方が採用しますが、可変絞りは標準レンズのみとなります。

さらに「AR Emoji」という、iPhone Xのアニ文字的新機能も追加されました。「アニ文字」は、ユーザーの表情を絵文字のキャラクターに反映していましたが、「AR Emojio」では、ユーザーそっくりのアバターを作成できるのが特徴。

作成したAR Emoji はGIF画像として他のメッセージアプリでも使える点を売りにします。

インカメラは800万画素。背景をぼかしたセルフィーを撮影できる機能も搭載します。

■顔+虹彩の「インテリジェントスキャン」、初のステレオスピーカー

※省略

Galaxy初のステレオスピーカーも搭載。音量が S8比1.4倍になったほか、AKGチューニングによる迫力あるサウンドをアピール。さらに、ドルビーアトモスに対応し立体音響も楽しめます。同梱のヘッドホンも、AKGチューニングの高品質なハイレゾイヤホンです。

このようにGalaxy S9とS9+は、基本的な外観をS8シリーズから引き継ぎつつも、カメラの画質や機能、そしてSoCの速度などで、着実に歩みを進めたモデル。技術的にも2段階のみとはいえ、可変絞りの搭載などは大きく注目できそうです。

2/26(月) 4:05
Engadget 日本版
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