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2月26日 15時21分
埼玉県草加市の市立病院が、保険適用に必要な国の基準を満たしていないのに子宮がんの腹くう鏡手術を繰り返していた問題で、病院は手術を行った69人のうち11人が、学会のガイドラインで腹くう鏡手術の対象となっていない進行がんの患者だったことを明らかにしました。

この問題は、草加市立病院が、腹くう鏡を使った子宮体がんや子宮けいがんの手術を、保険適用に必要な国の基準を満たしていないのに去年までの5年間に69人の患者に行い、診療報酬を請求していたものです。

26日開かれた草加市議会で、病院の高元俊彦病院事業管理者は、「患者や家族の皆様に心配や不安をかけ、申し訳なく思っております」と陳謝しました。

そのうえで、腹くう鏡による手術を行った子宮がんの患者69人のうち11人は、学会のガイドラインで腹くう鏡手術の対象となっていない進行がんの患者であったことを明らかにしました。

また、手術を受けた69人のうち、今年度は63人が通院したことを明らかにしたうえで、国の基準を満たしていない中で行われた手術だったことを理由に、今後、がんの再発の可能性などの調査が必要だと述べました。

議会のあと、高元管理者は、NHKの取材に対して、69人のうち1人の患者が手術から1年以上あとに亡くなったことを明らかにしましたが、手術との関係はわからないとしています。