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2月28日 7時21分
アメリカのニューヨークの小学校で、日本での震災の経験をもとに、自然災害の際に停電したり身の回りのものが使えなくなったりした時にどう対応するかを学ぶ授業が行われました。

授業は、防災への意識を持ってもらおうと国際交流基金の呼びかけで、ニューヨークで日本語教育に取り組んでいる公立の小学校で行われ、神戸市にあるNPOの永田宏和理事長が講師を務めました。

永田さんは、阪神・淡路大震災などでの被災者の経験をもとに、必要な物資がない時などに役立つ工夫を世界各国で伝えていて、授業の中で、停電の際には懐中電灯の光の上にペットボトルを置くと周りが明るくなることや、ゴミ袋で雨や寒さをしのげることを説明しました。

続いて、水がなくて食器が洗えない時に使える紙の皿の作り方を紹介し、およそ20人の児童たちは広告チラシの紙で作った皿を使ってお菓子を食べて、実際に使えることを確かめていました。
児童の1人は「災害にあった時には使ってみようと思いました」と話していました。

ニューヨークでは、6年前にハリケーン「サンディ」による被害で、周辺も含めておよそ160人が死亡するなど、たびたび災害が起きていますが、備えが十分ではないと指摘されています。

永田さんは「身の回りのもので工夫するのは日本独特のやり方で、世界的にも評価されているのでニューヨークでも広まってほしいと思います」と話していました。