◆5歳女児暴行死 「シャワーで水かけ拳で殴った」

虐待の疑いで2度保護されたことのある女の子が、死亡した事件。
逮捕された父親が、「殴る前にシャワーで水をかけた」などと話していることがわかった。

通っていた幼稚園の関係者によると、「『施設とおうち、どっちがいい?』と聞くと、『施設がいい』との受け答えもしていた」という。
通っていた幼稚園で、「家に帰りたくない」と訴えたのは、船戸結愛ちゃん(5)。

事件が発覚したのは、先週金曜日、2日の夕方。
結愛ちゃんは、東京・目黒区のアパートで、意識不明の状態で倒れていた。

搬送を目撃した人は、「5歳の女の子にしては、ガリガリ。顔に血の気もなかった」と話した。
結愛ちゃんは、病院に搬送されたが、まもなく死亡が確認された。

結愛ちゃんの顔や体には、殴られたようなあざが。
そこで警視庁が、父親の船戸雄大容疑者(33)に事情を聴いたところ、暴行を認めたため、傷害の疑いで逮捕した。

船戸容疑者は、「水が入っていないお風呂に娘を入れて、シャワーで水をかけていた」、「拳で殴った」などと供述しているという。
2月末、自宅浴室で、結愛ちゃんに暴行を加えたことを認めた船戸容疑者。

船戸容疑者は、2年前の2016年春、結愛ちゃんの母親と結婚。
その年に長男が生まれ、2017年まで、香川・善通寺市で暮らしていた。

船戸容疑者は、結愛ちゃんについて、周囲に話していたという。
船戸容疑者の元上司は、「結構な引っ込み思案で、奥さんの陰に隠れていて、あいさつができなかったりとかは、本人(船戸容疑者)も心配していた」、「『そういうのをきちんと言える子になってほしい』と言っていた」などと語った。

一方、結愛ちゃんが通っていた幼稚園の関係者は、ある異変に気づいたという。
通っていた幼稚園の関係者は、「結愛ちゃんは、『お父さんとお母さんが結婚するんだ』と、担任に楽しそうに報告していたが、秋以降、おとなしく、線も細くなっていた」、「先生たちが『どうしたの?』と聞いても、『転んだ』などの説明に終始していたが、ケースワーカーが聞いた際に、『お父さんにされた』との話をし始めた」と話した。

そして、2016年12月、自宅の前で、唇から血を流した状態で放置されているところを発見され、父親から「たたかれた」と話したため、児童相談所が一時保護。
2017年2月には、いったん自宅に戻ったが、翌月、またしても外に放置されているのが発見され、再び保護された。
この時、通っていた幼稚園の関係者によると、「結愛ちゃんに『施設とおうち、どっちがいい?』と聞くと、『施設がいい』との受け答えもしていた」という。

結愛ちゃんは、4カ月後に帰宅。
その翌月、病院を訪れた結愛ちゃんが、「パパにけられた」と話したことから、市が児童相談所に通報。

しかし、保護には至らなかった。
そして、その後、2018年1月、船戸容疑者は、家族とともに東京・目黒区の現場アパートに入居。

船戸容疑者の元上司は、「『娘が春から小学校に入るので、それまでにいろいろなことを経験させてあげたい』と」と話した。
これを知った善通寺市が、目黒区に虐待の危険性があると連絡し、2月9日、児童相談所が家庭訪問。
しかし、船戸容疑者と結愛ちゃんには会えなかったという。

4月から、小学校へ入学する予定だった結愛ちゃん。
FNNの取材に、船戸容疑者の親族は、「どうして、何があったんでしょうか。そんなことをするような子ではない。わたしも手を引いて(結愛ちゃんと)歩いて、買い物に行った覚えもある」と語った。

警視庁は、結愛ちゃんに日常的な虐待があったとみて調べている。

Yahoo!ニュース(FNN) 2018/3/5(月) 20:08
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20180305-00000403-fnn-soci