すぐ後ろにおばさんが居ておばさんの肩口を咄嗟に掴んだけど津波の勢いで布がスルッと僕の握る手からすり抜けた
あっ
て顔をして水の塊に呑まれていった
たぶん死ぬまで忘れられないんだろうな僕は
いやにゆっくりで鮮明で嫌になる
助けられなかった僕自身が嫌いなんだろう