記念日現象という言葉をご存じでしょうか。生命が脅かされるような災害や大切な人との死別など、その人にとって非常につらい出来事が起こった日が近づくと、しばしば苦痛や悲しみなどの追憶が呼び覚まされ、心身に不調をきたすことを指します。1月17日の神戸では、今年もそんな人がいました。3月11日を前に、神戸市東灘区の精神科医、松井律子さんに話を聞きました。(ネクスト編集部)

 ー記念日現象とは

 非常につらい出来事が否応なく思い出され、強い不安に襲われたり、眠れなくなったり、落ち込んだりすることは以前から言われていました。「フラッシュバック」とも呼ばれます。それが出来事の起きた日が近づいてくると生じるのが記念日現象です。普通は心に起きる変化だけをさして言いますが、体の不調としても現れます。

 ーどんな症状が

 めまい、ふらつき、頭痛、食欲がないなどさまざまです。内科を受診して「特に悪いところはありませんね」と説明を受け、悩む患者さんもいます。すべての人に現れるわけではありません。出来事から何年も経過するうちに心の反応を抑え込んでしまった人や心だけでは受け止められなくなった人に起きることが多いです。



長いので続きはソースで
神戸新聞NEXT 2018/3/10 13:00
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201803/0011055591.shtml