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岐阜県可児市二野の工事現場で2016年6月、約1800万年前の火山灰で埋まった木の化石「珪化木(けいかぼく)」が見つかり、調査の結果、国内最大級と判明した。大きさは直径約2メートル、長さ約15メートル。調査に携わった市文化財審議会委員で日本地質学会員の川合康司さん(67)は「珪化木は浸食などでなくなるため、こんなに大きなものは珍しい」と話している。

 この珪化木は、緑地造成の工事中に開発業者が見つけた。市が専門家2人に調査を依頼したところ、約1800万年前のニレ科の落葉広葉樹と判明。1本の木が二つに割れた状態で横向きに埋まっており、確認できる長さは計約15メートルだった。地面に埋まっている部分を含めれば、長さはそれ以上という。

 出土した地層は瑞浪層群の平牧層。平牧層を含む可児地域の地層では、これまでゾウやサイ、ウマの仲間などほ乳類の化石が見つかっている。川合さんは「この地域は火山灰地の地層が堆積しており、保存に恵まれた条件」と話している。

 市教育委員会は、露出していた長さ約4メートル分を開発業者から寄贈を受け、子どもの教材にするために同市久々利の東明小学校に移設。12日に除幕式が行われた。同小6年青山千紗さん(12)は「思ったより木の形がきれいですごい」と話していた。

2018年03月13日08:29
岐阜新聞
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20180313/201803130829_31765.shtml