日本では、DNA鑑定でたとえ父子関係がないとわかっても、法律上の父子関係が成立していた場合、
それを取り消すことが出来ず、結果として離婚しても男には養育費の支払い義務が発生するのです。

なぜなら、現在の法律によると・・・

男女が結婚してから「201日目以降」に生まれた子には「嫡出推定」というものが成り立ち、
妻が出産した子は夫の子であると推定されます。
そしてこれを否定したい場合は、生まれてから「1年以内」に「嫡出否認」の訴えを起こさないといけません。

なにもせずに1年以上が経過すると「法律上の父子関係」が成立し、
これ以降、いくらDNA鑑定で「生物学的な父子関係」がないと判明しても、
「法律上の父子関係」はもはや取り消せなくなります(最高裁でそう判例が出てしまいました)

よって、父と子の間に血の繋がりがないとわかり、その父親が妻の不貞を理由に離婚したとしても、
父親には養育費の支払い義務が発生してしまいます。
妻の不貞により出来たどこぞの知らん男の子供なのに、養育費を支払えとなるとは、残酷ですね。

一時期有名になった大沢樹生の場合は、幸運なことに、なんと結婚してからちょうど「200日目」に生まれた子だそうで、
それにより、そもそもの「嫡出推定」が成り立たないということで、「法律上の父子関係」も取り消すことが出来たのだと言います。
あと1日遅く生まれていたら、法律上の父子関係は取り消すことが出来なかっただろうと言われています。

なので、こういった法律と生物学的な矛盾とも取れる落とし穴を避けるためにも、
こういった再婚禁止期間を設けることは重要です。