角膜細胞を培養・移植で視力改善

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/osaka/2003039971.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

提供された角膜の細胞を人工的に増やして角膜が白く濁る重い目の病気の患者に移植し、
視力を改善させることに成功したと京都府立医科大学などのグループが発表しました。
グループでは今後、新たな治療法として国の承認を得たいとしています。

これは京都府立医科大学の木下茂教授などのグループが15日発行のアメリカの医学雑誌
「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」で発表したものです。
「水疱性角膜症」は目の角膜が白く濁って視力が低下する病気で国内におよそ
1万人の患者がいるとされていますが治療は亡くなった人から提供された角膜を移植するしかなく、
不足しているのが現状です。

グループでは提供された角膜の細胞を人工的に培養して増やした上で
11人の患者の目に注射器を使って移植する臨床研究を行いました。
そして2年間、経過を調べたところ全員で、角膜が透明になって視力が改善し、
中には0点03だった視力が2年後に1点0まで回復した患者もいたということです。
また、深刻な副作用は見られなかったということです。

グループでは新たな治療法として国の承認を得るための治験を去年から始めているということで、
研究を行った木下教授は
「効果と安全性をさらに検証し、今後3年ほどかけて、国の承認を目指したい」
と話しています。

03/15 06:11