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3月22日 6時18分
国連の安全保障理事会は21日、北朝鮮に対する制裁決議の実施状況を調べる専門家パネルの権限を延長する決議を全会一致で採択し、改めてすべての国連加盟国に対し決議の完全な実施を求めていくことを確認しました。

安保理は21日、これまでに採択した北朝鮮制裁決議の実施状況を調べて報告書を作成する、専門家パネルの権限を来年4月まで延長する決議を全会一致で採択しました。

また、決議は北朝鮮による核兵器や生物化学兵器の拡散を防ぐ決意を示しているほか、すべての国連加盟国に対して専門家パネルによる調査に協力して、決議を完全に履行するよう求める内容になっています。

イギリスのアレン国連次席大使は記者団に、「最近の政治的な対話の機会は制裁を実施して圧力をかけたことでもたらされたものだから、引き続き制裁を実施することが重要だ」と述べました。

ただ、このほど公表された専門家パネルの年次報告書は、北朝鮮による制裁逃れがさらに巧妙になっていると指摘しています。
このうち、決議で輸出が全面禁止された北朝鮮産の石炭はロシアの港を経由し、ロシア産と偽って中国などの第三国に輸出されている疑いがあるとしており、北朝鮮と関係の深い中国やロシアが地方の企業や政府に決議の順守を徹底させることができるか注目されます。