https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180323-00000033-zdn_n-sci

仮想通貨取引所「Coincheck」から流出した580億円相当(流出当時)の仮想通貨「NEM」の全額が、
3月22日までに他の仮想通貨に交換されたようだ。同日、犯人が開設したとみられるNEM販売サイトの
在庫がなくなり、販売を終了。犯人のものとみられるウォレットの残高もゼロになっている。
販売サイトには23日現在、北朝鮮の最高指導者・金正恩氏とみられる人物が札束に囲まれた
コラージュ写真と「Thank you!!!」の文字が掲げられている。

Coincheckから5億2630万XEM(当時の相場で580億円相当)が流出したのは1月26日。
犯人は、盗んだNEMをビットコインかライトコインに交換・販売するサイトをダークウェブ上に立ち上げ、
“資金洗浄”を進めていたとみられる。このサイトでは多数の第三者(もしくは犯人本人)がNEMを購入し、
仮想通貨ウォレットや仮想通貨取引所などに送っていた。

NEMの推進団体「NEM財団」は、盗まれたNEMの送金先のウォレットアドレスに特定のマーク(モザイク)を付け、
資金移動を追跡していたが、3月20日に「追跡を打ち切った」と発表。その後、ダークウェブ上の交換サイトでの
取引がさらに活発になり、22日に在庫がなくなった。犯人のウォレットの残高もほぼゼロになった。

犯人の姿はいまだ見えていない。当初、北朝鮮による犯行という見方もあったが、サイト上に金正恩氏の
コラージュ写真が掲げられたことにより「北朝鮮による犯行はありえない」との見方が優勢になっている。