岩崎努署長(左)から感謝状を贈呈されたタクシー会社「新座交通」の浅野ルリ子専務取締役=新座署
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タクシー運転手や従業員らの機転により、振り込め詐欺の被害を未然に防止したとして、埼玉県の新座署は新座市野火止のタクシー会社「新座交通」(浅野清社長)に感謝状を贈呈した。同社の運転手がタクシーに乗せた客を不審に思って通報したのが端緒で、被害者方にキャッシュカードを受け取りに来た男を逮捕した。

 同署によると、3月14日午後、同社の運転手男性から「振り込め詐欺の受け子らしい男を乗せた」と同署に通報があった。同署員が男を降ろした現場と同社に急行。直後に男から同社にタクシーの配車を依頼する電話がかかり、同社は不審な男が降車した場所と配車の依頼場所が一致したため、同署に連絡した。

 これを受けて、現場周辺で警戒に当たっていた同署員らが男を発見。職務質問したところ、他人のキャッシュカードを所持していたことから、詐欺容疑で、住所不定、無職の男(23)を逮捕した。

 同日午前、新座市の無職女性(85)方に家電量販店員を装った男から電話があり「外国人があなたのカードを使用しようとしている」などと話した。その後、同署員を装った男から「50万円の被害があり、補償制度と捜査協力のためキャッシュカードを預かる。警察官が取りに行く」などと電話があったという。

 運転手は男が乗車中、常時携帯電話で話していたため、不審に思ったという。男の配車依頼を受けた同社の浅野ルリ子専務取締役は「相手の男は焦っている感じで、場所の特定がなかなかできなかったのでピンときました。感謝状は初めてで、今後も地域に貢献していきたい」と話していた。

4/3(火) 10:34
埼玉新聞
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