日本統治時代の朝鮮で一度、総督府主催の相撲大会が開かれた事があった
その大会で朝鮮人の青年と、管区軍の日本兵とが決勝まで勝ち進み
三本勝負で優勝者を決めることになったという

一回戦は朝鮮人青年が完勝、観戦者の誰から見ても力量の差は明白だったが
ここで総督府の役人がこの青年を呼びつけて「日本人の体面が損なわれる」
として二回戦目以降はわざと負けるようにと露骨に「 忖 度 」を強要し
従わなければ安全の保証はないと脅した

そこで青年やその近縁たちは却って愛国的憤りに駆られ、脅迫をはね返して
二回戦でも堂々と圧勝し、優勝を手にすることとなった

激怒した総督府は大会が終わるやいなや青年を連行し無残にも銃殺したという
あたら若くして命を奪われた青年の名こそ知られていないが、その愛国心は
いまなお7000万人の朝鮮民族の心の中に生き続けている