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2018年4月6日 / 20:18 / 3時間前更新
[シカゴ 6日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は6日、FRBはインフレの制御に向け利上げを継続する必要がある公算が大きいとの見解を示した。

パウエル議長は就任後初めて行った経済見通しに関する講演で、労働市場は完全雇用に近づいているとみられ、インフレは向こう数カ月間で上向く公算が大きいとの認識を表明。「経済がおおむね現在の軌道で推移する限り、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を緩やかに引き上げていくことが目標達成に向け最善の道となる」と述べた。

また、米経済見通しに対するリスクは「おおむね均衡している」との見解も示した。

この日の講演では米中間の貿易を巡る緊張の高まりについては言及しなかった。

パウエル議長は「労働市場が一段と力強さを増すなか、 賃金の追加的な伸びを注視する」との姿勢を表明。FRB当局者が1月にインフレについて「徹底的に」討議を行ったことも明らかにし、インフレは今後、労働市場の影響を受けていくと考えているとし、このことは労働市場の引き締まりにより物価上昇が加速する可能性があることを意味しているとの見解を示した。

FRBは2015年から緩やかな利上げを実施。直近の利上げを3月に決定した際、今年はあと2回の利上げが実施される公算が大きいとの見方を示している。パウエル議長のこの日の講演はこうした見方を裏付けるものだった。