「石器時代の経済学」によると、当時の労働は一日平均2時間ちょっと。

なぜ以前よりも物質的に豊かで発展している現代社会なのに、あなたの生活が以前よりも苦しくなるのか考えたことはあるかい?
生産性が昔よりあがっているのだから、昔のある時点の社会を実現する労力は現在は圧倒的に少なくて楽に生活できるはずなのに、
そうはなっていない。それはなぜか。

・競争社会は、文明発展による豊かさ享受量の成長スピードより、競争の過酷さの増大スピードのほうが大きくなると、
豊かにほとんどならない割りに、競争をより過酷にさせるからだ。
昔は成長余地がたくさんあるので、努力をして100円の価値を作ることができた。
しかしその競争が進めば、そこからさらに努力をしても10円の価値を新たに作り出すことさえ難しくなってくる。
こうして成長余地が少なくなると、努力すればするほど過酷な社会になり不幸になる。
人類はしなくても良いハードワークを、システムと既得権益者のためにさせられている。グローバル化でより激しく。
・格差。資本が資本を奪うパワーや、リスクをとれるパワーとなるため、
富める者がよりいっそう富み、いっそう格差は付く。社会の中で資金が偏るため、社会に循環する資金量が減て、経済活動も縮小する。
・豊かな生活により、人口がふえたことによる資源と労働力のうばいあい。
・資源と富が適切に分配されれば人々の幸せはあがり、その社会で過ごすことの安心感と豊かさが全員を幸せにするのだが、
サイコパスや金儲けがゲームのように好きな人は一定数いるので、
何の疑いもなく自らの利益を追求することだけに集中してしまう人間が出て不必要な格差が生まれる。
そういう格差を是正する規制が必要。
・グローバル社会で資源と資本の効率的かつ論理的な分配ができればいいが、国境でそれはできない。
主義主張が違う人間同士が分かれて住んでいるので、
資源と資本が国境を無視して動くグローバル社会なのに、効率的な配分はできないでいる。
資本を持っていない側は立場が弱いので、搾取される。
(途上国の人は先進国に労働力の搾取をされ、本質を知らない先進国の労働者がこぎれいな空間で豊かになっていくこと。)
・逆不公平(楽してるものが取りすぎ)への恐れと、本質的には恐怖が元になっている「労働をしている自分」への自尊心が、
 個人主義や自己責任主義へと移る原動力となり、格差拡大を肯定してしまっているのに気がつけていないのも大きい。