https://www.dailyshincho.jp/article/2018/04111658/?all=1
 そんな小林さんが、今回、重い口を開くにいたったのは、本誌記事を受けて学校法人順天堂がHPに掲載した〈お知らせ〉がきっかけだったという。

「誠意がないばかりか、偽りが多い。こうなれば私が話すしかないでしょう」
 と順天堂への不信感を漏らすのは、小林さん本人だ。

〈お知らせ〉が掲載された後、順天堂の代理人弁護士から小林さんの元へ、〈通知書〉が送られてきたという。
そこに小林さんへの謝罪の言葉はなく、代わりにあったのは〈(HPで公表はしたが)合意書に基づく貴殿の守秘義務が解除されることにはなりませんので〉
〈貴殿らに守秘義務違反があった場合には、しかるべき対応を取る所存ですので〉といった文言だった。

「これって恫喝じゃないですか? ホームページでは〈心よりお詫び〉と言って世間体を取り繕って裏で恫喝する。どういう病院でしょう」

 そして、こう訴えるのだ。
「本当の親が知りたい。それだけなんです。知る怖さはあるけど、知らないでいるほうが幸せだなんてことは絶対にない。
近所の親子連れを見ても、親子が出てくるドラマを見ても“俺の本当の両親はだれなんだ”と考えてしまいます――」

 実は、さかのぼること45年前には、わが子の取り違えを疑った小林さんの母が、順天堂医院を訪れたことがあった。
ところが病院は取り合うことなく、“訴えればいい”という態度だったというのだ。