経営破綻(はたん)した米おもちゃ販売大手トイザラスが、日本を含むアジア事業を売却する見通しとなった。複数の米メディアが報じたところでは、米裁判所の手続きのなかで、会社側の弁護士が複数の売却先候補と交渉中だと明らかにした。売却額は10億ドル(約1070億円)以上になる見込みという。

 トイザラスは米国事業を清算し、全735店を閉鎖・売却する方針。アジアとカナダ、欧州の事業は売却先を探していた。アジア事業を統括する会社の株式の85%を売却する方向で、すでに複数の応札があったという。売却が決まれば、「日本トイザらス」が約160店舗を展開する日本事業の継続が確実になるもようだ。

 米アマゾンやウォルマートなどの安値攻勢に押され、米トイザラスは昨年9月、米国とカナダの事業を対象に、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。その後も年末商戦が不調で、米国事業は断念に追い込まれた。いま米各地で閉店セールをしている。(ワシントン=江渕崇)

2018年4月12日14時56分
朝日新聞デジタル
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