19歳の警察官が教育係の警察官を射殺した事件。
事件発覚のきっかけは、4月11日午後8時過ぎ、滋賀県彦根市内の田んぼに突っ込んだまま放置されていた「無人のパトカー」が発見されたことだった。パトカーを目撃した人は、当時の状況についてこう語る。

「ガタガタガタッていう音がした。パトカーがパンクしていて変だなと思った」
「運転手が降りてきて、上着を脱ぎ捨てて、目を合わせて舌打ちをして逃げていった」
「ふらふらしていたので、酒に酔っているような感じだった」

パトカーは、彦根警察署河瀬駅前交番のものだったため、警察官が交番に向かったところ、井本光巡査部長(41)が、頭などから血を流し、椅子に座ったまま突っ伏しているのが見つかった。

警察は、同じ交番に勤務する19歳の巡査が、井本巡査部長を撃った後、拳銃を持ったままパトカーで逃走したとみて、一時、実名と顔写真を公開する異例の捜査網を敷いた。

そして、事件発覚からおよそ5時間後──
警察は、線路の上を歩いている19歳の巡査を確保し、殺人の疑いで逮捕。拳銃は、逮捕後に発見された。

19歳の巡査は、「背後から拳銃を撃って殺したことは、間違いありません」と犯行を認めており、発射された弾丸は、頭部を貫通していたという。

警察官の「拳銃殺人」平成で2件目

全国の警察官はおよそ26万人だが、このうち市民の生活に密接する交番勤務の警察官は、常に拳銃を携帯している。
市民の安全を守るはずの拳銃が“凶器”となってしまった事件は、過去にもあった。

2007年8月、東京・国分寺市で立川署勤務の巡査長(当時40)が、勤務中、好意を寄せる30代知人女性宅に侵入。女性を拳銃で射殺した後、拳銃自殺したのだ。

警察庁によると、警察官が起こした殺人事件は、平成になってから10件。
そのうち、拳銃を使った事件は、今回の彦根市の事件と2007年の国分寺市の事件の2件だという。

滋賀県警によると、19歳の巡査は、警察学校卒業後、今年1月29日に彦根署に配属されたばかり。交番では、殺害された井本巡査部長が教育係だった。2人の間に目立ったトラブルは確認されていないということで、動機を調査している。

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