日米FTA「いつか締結」、首脳会談前に米NEC委員長
2018/4/18 4:02
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2951817018042018000000/

 【パームビーチ=河浪武史】米ホワイトハウスで経済政策を主導する米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は17日、日米首脳会談を前に「日本といずれかの時点で自由貿易協定(FTA)を締結するのが望ましい」と記者団に述べた。米国側は首脳会談で貿易問題を集中協議し、3月に発動した鉄鋼・アルミニウムの輸入制限も、日本製品を除外する可能性を巡って協議する方針だ。

 日米は17〜18日にフロリダ州パームビーチで首脳会談を開き、クドロー氏も協議に参加する。トランプ政権は巨額の対日貿易赤字を問題視し、日米間でFTA交渉を求めてきた。ただ、日本側は農畜産分野などで大幅な市場開放を求められることを警戒し、早期の交渉に難色を示している。
 クドロー氏は「両国間で通商問題を巡って一部に意見の相違がある」と述べ、FTA交渉に温度差があることを認めた。首脳会談では貿易不均衡の是正を集中的に議論する方針で、FTA問題も含めて「すべてが議題に上る」と指摘した。日本側は米国に環太平洋経済連携協定(TPP)への復帰を呼びかけているが、クドロー氏は「首脳会談を待ちたい」と述べるにとどめた。
 クドロー氏は米国が3月に発動した鉄鋼・アルミの輸入制限も議論すると指摘し、条件次第では日本製品が適用除外になる可能性も示唆した。