0001みつを ★
2018/04/20(金) 04:32:18.25ID:CAP_USER94月20日 4時05分
人工血管などを研究していた山形大学の特任教授が、平成27年までの3年間、国の倫理指針が定める「文書での同意」を得ずに、複数の学生から実験のための採血を繰り返し、大学内で問題が発覚したあとに、学生や卒業生に過去の日付で同意書に署名するよう求めていたことがわかりました。特任教授は、事実を認めたうえで「大学の指示を受けて学生に署名を依頼した」と説明しています。
山形大学の複数の関係者によりますと、40代の特任教授は、人工血管などを開発する実験を行うため、工学部に所属していた平成27年までの3年間、研究室の複数の学生から繰り返し血液を採っていました。
国の倫理指針では、採血を伴う実験を行う場合、採血の対象者からの事前の同意書が必要と定めていますが、同意書は作成されず、実験室などで1回につき数十ミリリットルの血液を採っていたということです。
さらに、大学内で問題が発覚した平成27年になって、学生や卒業生に対し、採血した日より前の日付で同意書に署名するよう、メールなどで依頼していたということです。
特任教授は、NHKの取材に対し、事実関係を認めたうえで「大学の指示を受けて過去の日付で署名するよう学生に依頼した」などと説明しています。また、山形大学は「調査しないとわからないので、すぐには回答できない」と話しています。
一方、厚生労働省は「同意書を事後的に作成するのは明らかな違反だ」としています。
倫理審査委員会の承認なしに採血
臨床研究に関する国の倫理指針では、採血を伴う実験を行う場合、年に1度、大学などの倫理審査委員会にはかり、承認を取らなくてはならないと定められています。
ところが、山形大学によりますと、特任教授は、平成24年11月から平成27年1月までの間については、委員会にはかっていなかったということです。
特任教授は、NHKの取材に対し、事実関係を認めたうえで、「1度、承認されれば、それでいいと思っていた。指摘を受けて、過去にさかのぼって承認を取り直した」などと説明しています。
大学「同意あると説明受けた」
山形大学は、19日午後5時に、山形県米沢市にある工学部で緊急の記者会見を開きました。
この中で、飯塚博工学部長は、採血を伴う実験について、学生25人と、特任教授と研究スタッフの合わせて27人が参加していたことを明らかにしました。このうち、学生とスタッフから採血を行った回数は合わせて134回に上るということです。
大学は、3年前に特任教授からの申告で問題を把握しましたが、「同意書がある」と説明され、当時、同意書とされるものを確認したということです。そのうえで、「特任教授に詳しい経緯を確認できていないので、聞き取りをして調査したい」としています。
また、大学の倫理審査委員会の承認をえない状態で、採血を伴う実験が行われていたことについては、3年前に問題を把握した際に理事や副学長を交えて協議した結果、「コンプライアンス上の問題はあるが、悪意はなく、不正行為には該当しない」と判断し、工学部の責任で対応するよう指示したということです。
未承認の状態で研究が行われていたことについて、飯塚工学部長は会見で、「大変遺憾なことで学生には申し訳ない」と謝罪しました。
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