札幌もいわ山ロープウェイ(札幌市中央区)などの「藻岩山観光施設」の利用者数は、2017年度は前年度比17%増の90万5995人で、記録が残る1998年度以降で最多となった。11年度の大幅改装により利用者がいったん増えた後、伸び悩んでいたが、近年は夜景人気で再び増加。札幌・円山動物園の来園者数(81万3千人)を18年ぶりに上回った。


 観光名所の藻岩山(531メートル)山頂を、ロープウエーや観光自動車道で訪れた人数をまとめた。施設を所有・運営する札幌市の第三セクター、札幌振興公社によると、国内外のいずれからも集客が好調で、17年度は目標の79万人を10万人以上、上回った。外国人も15%前後を占めるという。

 公社は10年度、約35億円かけた改装事業に着手。ロープウエーを一新して山頂に乗り継ぐケーブルカーも導入、11年12月にオープンした。施設全体をバリアフリー化し、利用者は改装前の09年度(47万9千人)から、12年度は約65万8千人に増えた。ただ、14年度は60万3千人で、新装効果が薄れた格好だった。

 その後の15年10月、夜景観光を支援する一般社団法人「夜景観光コンベンション・ビューロー」(東京)の初の「日本新三大夜景都市」で、札幌は長崎に次ぐ2位に選ばれ、藻岩山への注目度が再び上昇。公社は新三大夜景のポスターなどでPRし、16年にはビューローの「日本百名月」にも「藻岩山から望む月」が選ばれ、追い風も吹いた。

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