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長崎県佐世保市のハウステンボス(HTB)が大村湾に浮かぶ無人島に新アトラクションを設置する計画を巡り、
航路開設などに必要な地元の西彼町漁協(川添繁組合長)の同意が得られず、28日予定の開業を今夏に
延期したことが分かった。HTBは「コミュニケーション不足だった」としている。

HTBは約6キロ離れた同県西海市の無人島・長島(約3万9千平方メートル)を2015年に取得。
島全体を観光地化する方針で、第1弾として、実際の風景に映像を重ねる拡張現実(AR)の技術を活用し、
恐竜と対決するアトラクション「ジュラシックアイランド」を計画。漁協の同意を得て、開発や調査のための
桟橋を設置し、整備を進めてきた。

漁協や西海市によると、開業に際しては島への航路開設や旅客用の桟橋整備について新たに漁協の同意が必要だが、
漁協側が昨年12月から求めていた説明会の開催は開業直前の今月12日だった。さらに説明が不十分だったり、
桟橋設置に伴う海域使用料などの条件が折り合わなかったりしたこともあり、漁協側は説明会の再開催を求めている状況という。

川添組合長は「開発自体に反対しているわけではない。組合員の総意を得られるよう、漁業環境の保護などの交渉をしていきたい」
と話した。HTB経営企画室は「地域の理解を得ないまま開業はできないと判断した。対話を重ねていきたい」としている。