原因不明の病の赤ちゃん 延命措置中止で死亡 イギリス
4月29日 4時32分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180429/k10011422111000.html

イギリスで、原因不明の病にかかり延命措置が取られていた1歳11か月の赤ちゃんが、病院が治る見込みがないとして延命措置を中止したため死亡しました。赤ちゃんをめぐっては、延命措置の是非について病院側と両親が裁判で争う事態にもなっていて、赤ちゃんの死をメディアは大きく伝えています。
亡くなったのは、イギリス中部のリバプールの病院に入院していた1歳11か月の男の子、アルフィー・エヴァンスちゃんです。

アルフィーちゃんは、おととし12月、生後7か月のときに原因不明の病にかかり、以来意識がない状態で、生命維持装置による延命措置が取られていました。しかし今月23日、病院の医師が治る見込みがないとして生命維持装置を外し、その結果アルフィーちゃんは28日未明に死亡しました。

アルフィーちゃんの延命措置をめぐっては、病院側と両親による裁判が行われ、病院側は「これ以上の措置は冷酷で非人道的だ」として中止を主張したのに対し、両親は、措置の継続や国外での治療を求めていましたが、最高裁判所やヨーロッパ人権裁判所は病院側の主張を支持していました。

アルフィーちゃんの死を受けて、父親のトーマスさんは自身のフェイスブックに「息子は戦いを終えて、旅立った。愛しているよ」などと書き込み、多くの慰めの声が寄せられているほか、メディアは双方の主張を取り上げ赤ちゃんの死を大きく伝えています。