廃棄物+ダチョウ=のどあめ? 奇想天外な社長の新発想
三沢敦2018年5月1日5時11分
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野菜くずを食べるダチョウ=下松市
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「ダチョウ抗体」を含むのど飴やスプレー=周南市

 廃棄物+ダチョウ=花粉症にやさしいのどあめ。なぞなぞみたいなこの組み合わせ。
種を明かすと、廃棄物として出された食物をダチョウに食べさせ、そのダチョウが産んだ卵からアレルギーの緩和が期待できるのどあめを作り出す、中特ホールディングス(山口県周南市)の事業展開だ。奇想天外なこの組み合わせは「生活環境革命」を掲げる社長の思いつきから生まれた。

 下松市にある廃棄物処理工場。その一角にダチョウの飼育施設はある。飼われているのはオス2羽とメス5羽。そう、ここは廃棄された食べ物をダチョウの飼料として活用する「食品リサイクル」の拠点なのだ。

 朝8時過ぎ、1台の軽トラックが到着した。荷台から運び出されたのは、周南市内のスーパーで収集したキャベツやレタスなどの野菜くず。食べやすいようにと裁断機で細かく砕いてえさ箱に入れると、長い首がニュッと伸び、うまそうに食べ始めた。

 「7羽で1日70キロもの野菜くずを食べてくれるんですよ」と山本勉さん(30)。廃棄物の処分方法などを研究する未来開発部のリーダーだ。

 飼育を始めたのは6年ほど前。橋本ふくみ社長(53)が親しい人との雑談で「ダチョウは何でも食べる」と聞き、着目した。

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