「麻薬に関する単一条約」は「人類の健康と福祉」を目的としている条約だ。

条文の一番最初に『締約国は人類の健康及び福祉に思いをいたし』と書いてある。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/B-S39(2)-0601_1.pdf

しかし、条約は「人類の健康と福祉」を目的としているが、成功をもたらしていない。

2013年の「国連の薬物乱用防止デー」において、法の支配は一部の手段でしかなく、
罰することが解決策ではないという研究が進んでおり、健康への負担や囚役者を減らす
という目標に沿って、人権や公衆衛生、また科学に基づく予防と治療の手段が必要とされ、
このために2014年には高度な見直しを開始することに言及し、「2016 年の国連特別総会」で、
この機会を使用して加盟国にはあらゆる手段を考慮し、開かれた議論を行うことを強く推奨した。

その結果、国連、WHOは『全ての薬物使用の刑法廃止』を推奨した。

単一条約が「人類の健康と福祉」を目的とするならば、酒、タバコより軽害な大麻使用で
懲役刑にするなど、「人類の健康と福祉」の観点から条約の趣旨に違反する。

世界の薬物政策は、新たな『コペルニクス的パラダイムシフト』に踏み出している。