六甲山遭難:男性24日ぶり救助 焼き肉たれで飢えしのぎ

 神戸市の六甲山中で10月に行方不明になり、
24日ぶりに救助された兵庫県西宮市職員、打越三敬(みつたか)さん(35)が
上司に「焼き肉のたれを口にしながら、ペットボトルの水などを飲んで飢えをしのいだ」などと
生還までの状況を説明した。
発見時は意識もうろうの状態で、現在も入院中だが、順調に回復しているという。

 打越さんは10月7日、同僚らと六甲山へバーベキューに出かけた。
下山の際、1人だけケーブルカーに乗らず、「歩いて帰る」と言って同僚と別れた後、消息を絶った。
同31日に六甲ケーブル山上駅の北東約500メートルの山中で登山者に発見された。

 面会した上司によると、打越さんは下山道の入り口を探している途中に迷い、沢に転落。
骨盤を骨折し、動けなくなったため、その場でずっと救助を待っていた。
バーベキューで使った市販の焼き肉のたれが半分ほど残っており、少しずつなめて生き延びた。
携帯電話は水にぬれて使えなかった。
打越さんは「多くの方にご迷惑をかけて申し訳ない。なるべく早く仕事に復帰したい」などと話したという