http://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20180514/6040000803.html

05月14日 12時47分
ニホンジカによる被害が広がっている早池峰山周辺では面積あたりのシカの数が6年前の5倍以上に激増したことが昨年度の林野庁の調査でわかり、わなの設置などで駆除を強化することになりました。

林野庁は、花巻市や遠野市などにまたがる早池峰山の山頂周辺でのニホンジカの生息状況を昨年度、平成23年以来、6年ぶりに調査しました。
調査では、見つかった「ふん」の数から1平方キロメートルあたりに生息するシカの数、「生息密度」を計算したところ、8.2匹と推計され、6年前の5.5倍に激増したことがわかりました。
このほかハヤチネウスユキソウやナンブトラノオといった希少な植物が食べられる食害も確認されたということです。
原因について林野庁は、シカを駆除する猟師の不足などが考えられるとしていて、シカを捕獲する「囲いわな」を設けるほか、シカを防ぐ柵を設置するなど対策を強化することにしています。
東北森林管理局森林整備部の小林重善部長は「シカは数年で倍増するため対策を打たなければ貴重な植物への影響が広がる危機感がある」と話していました。