0001みつを ★
2018/05/15(火) 04:13:15.47ID:CAP_USER905月14日 12時19分
マダニにかまれて発症するダニ媒介脳炎と呼ばれる感染症による死亡例が道内で相次いだことを受けて、北海道大学の研究グループが札幌市などに生息するマダニを調査したところ、この感染症の原因となるウイルスのうち最も病原性の高いタイプが検出されたことが、新たにわかりました。
研究グループは、感染予防対策を強める必要があると指摘しています。
ダニ媒介脳炎は、特定のウイルスをもったマダニにかまれることで発症する感染症で、国内ではこれまでにいずれも北海道で4人の患者が確認され、このうち、おととしと去年、40代と70代の男性が相次いで死亡しています。
北海道大学の研究グループは、ウイルスのタイプや道内での広がりを調査するため、去年5月から8月にかけて札幌市近郊の山林に生息するおよそ1200匹のマダニを採取して分析しました。
その結果、採取したマダニの一部から、ダニ媒介脳炎を引き起こすウイルスのうち最も病原性の高く毒性も強い「極東型」と呼ばれるタイプが検出されたことが新たにわかりました。
極東型は、海外ではロシアを中心に流行し、発症した患者の海外での致死率はおよそ30%に達するとされています。
国内ではこれまで、平成7年に道南でマダニから見つかった一例が報告されていますが、札幌のような都市近郊に生息するマダニから見つかったのは、今回が初めてだということです。
調査した北海道大学の好井健太朗准教授は、「都市近郊で危険度の高い極東型のウイルスが見つかったということは、注意を要する事態で、感染予防を強める必要がある」と指摘しています。
【ダニ媒介脳炎とは】
ダニ媒介脳炎は、原因となるダニ媒介脳炎ウイルスを持つマダニにかまれることで発症する感染症です。
感染すると1週間から2週間ほどの潜伏期をへて、発熱や頭痛などの症状が現れ、脳に炎症が起きてけいれんや知覚異常などの症状が出て死亡する場合もあります。
厚生労働省などによりますと、国内では平成5年以降、おととし8月と去年7月にいずれも北海道に住む40代と70代の男性が相次いで死亡し、北海道で合わせて4人の患者が確認されています。
海外では、ヨーロッパやロシアなど広い範囲で流行し、多い年で年間に1万人前後が発症しているという報告もあります。
原因ウイルスにはいくつかのタイプがあり、ヨーロッパで流行している比較的症状が軽い「ヨーロッパ型」や、やや症状が重い「シベリア型」、それに、主にロシア東部に分布し発症すると最も重症化しやすい「極東型」の3つが知られています。
極東型に感染し発症した際の致死率は、海外ではおよそ30%に達するとされています。
【ダニ媒介脳炎 広がりは】
ダニ媒介脳炎は、25年前に北海道南部で初めて患者が確認されてから、これまで北海道だけで4例の症例が報告されています。
このうち、おととし8月に道内の40代の男性がこの感染症にかかって死亡したことを受け、北海道大学などの研究グループは北海道を含めた全国各地のウイルスの分布状況を調査しました。
去年、行った調査では、札幌市内で捕獲された野ネズミやアライグマ合わせて84匹のうち、12%にあたる10匹からダニ媒介脳炎のウイルスに感染した可能性を示す抗体が検出されていました。
さらに、西日本を中心とする19の府と県で捕獲された野生のイノシシとクマ合わせて299匹の調査でも、全体の13%あまりにあたる40頭から抗体が見つかり、全国に広く存在するおそれがあることがわかりました。
今回、札幌近郊で採取されたマダニから極東型と呼ばれる病原性の高いウイルスそのものが検出されたことで、全国的な詳しい実態調査と感染予防の徹底が求められます。
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