0001ガーディス ★
2018/05/15(火) 07:00:22.43ID:CAP_USER9近年、経済的に高付加価値である黒毛和種(いわゆる和牛)を、体外受精によって増産する試みが盛んに行われるようになっている。しかし、体外受精による妊娠確率は、現時点の技術では30%から50%程度である。
失敗したからといって費用が掛からないわけではもちろんないので、畜産農家にとっては負担が大きい。妊娠に至らないケースは多々あるわけであるが、それによって生じる損失は、100頭規模の農家において年間数百万円にも上るという。
妊娠率を上げるためにはどうすればいいかというと、質のいい(流産に至らない)受精卵を選別することが重要なわけであるが、そのための方法として従来的に用いられている方法は、「目で見て良し悪しを判断する」というものである。国際受精卵移植技術学会(IETS)の基準というものがあるのだが、主観に頼った方法であることに変わりはなく、客観的かつ確実な選別技術の開発は渇望されていた。
今回の研究では、東京農工大で採取された黒毛和牛もしくは黒毛和牛を親に持つ交雑種の未熟性の卵子を、まず22時間かけて近畿大学に輸送した。その後、「ライブセルイメージング技術」によって良好な受精卵を2つ選別し、凍結して農研機構まで輸送し、2頭の和牛に移植したところ、2頭とも受精したという。
なお研究の詳細は、Scientific Reportsにオンライン掲載されている。(藤沢文太)
https://www.zaikei.co.jp/article/20180514/442019.html