道路管理に瑕疵 岡山市へ賠償命令 市道で自転車転倒しけが 地裁判決
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 自転車で転倒してけがをしたのは、市道上の隙間が原因だとして、岡山市の50代男性が、道路管理者の岡山市に治療費や慰謝料など計約57万円の損害賠償を求めた訴訟で、
岡山地裁は24日、「安全性を欠いていた」と認め、市に約38万円の支払いを命じた。

 判決では、隙間は路肩部分に設けられた長さ数十メートル、幅約2センチの排水用の溝。男性は2016年6月9日の夜、同市北区大供本町の市道をスポーツタイプのロードバイクで走行中、タイヤが溝に挟まって転倒し、指や肋骨(ろっこつ)を折るけがを負った。

 判決理由で佐々木愛彦裁判官は、溝の形状と構造について、黒い直線と見える上、溝に向かって勾配があるため、(自転車などが)徐々に近づいてしまう可能性があると指摘。
ロードバイクが車道を走行することが珍しくないことを踏まえ「タイヤのはまり込みを抑制するには広すぎる幅で、設置・管理の瑕疵(かし)に当たる」と述べた。

 一方で「注意深く観察すれば、隙間を認識できた」と男性の過失も一部認めた。

 男性側は「主張がおおむね認められ評価できる」とし、岡山市の大森雅夫市長は「顧問弁護士とも相談し、今後の対応について検討したい」とのコメントを出した。

(2018年04月24日 21時35分 更新)