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登山ルートについても、17年の挑戦では「ルートはウエストリッジ(西稜)からホーンバイン・クロワール(北壁上部)を目指します」(同年5月17日ブログ)と表明。西稜ルートは難度が高く、身を案じる声もあった。登山ライターの森山憲一氏は17年6月9日のブログで、危険な挑戦によって「栗城さん自身が追い込まれていく」とし、「応援する人たちは『次回がんばれ』と言いますが、このまま栗城さんが北壁や西稜にトライを続けて、ルート核心部の8000m以上に本当に突っ込んでしまったら、99.999%死にます。それでも応援できますか」と警鐘を鳴らしていた。

このような中で挑み、失敗し、9指を失った栗城さん。毀誉褒貶を受け続けながらも、何が彼をエベレスト山頂へと駆り立てたのか――。8度にわたる挑戦の物語は、悲劇的な結末を迎えた。