来年、大阪で開かれるG20サミット=主要20か国の首脳会議や再来年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、警察庁の栗生長官は全国の警察本部の警備部長を集めた会議で、警察の総力を挙げて治安対策に取り組むよう指示しました。

東京・千代田区で開かれた会議には、警察庁の幹部や全国の警察本部の警備部長など100人以上が出席しました。

会議で、警察庁の栗生俊一長官は「来年には天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典やG20大阪サミットなどが、その翌年には東京オリンピック・パラリンピックが行われる。国際的に注目される諸行事の治安対策に全国警察の総力を挙げて取り組んでいかなければならない」と述べました。

そのうえで、「欧米を中心にテロ事件が発生するなど国際テロ情勢は厳しい。オリンピックを標的としたサイバー攻撃も懸念され、実践的な訓練などの対策を着実に推進してほしい」と述べ、警察の総力を挙げて治安対策に取り組むよう指示しました。

また、栗生長官はことし2月、朝鮮総連=在日本朝鮮人総連合会中央本部が銃撃された事件に触れ、「右翼はもとより、極左暴力集団、オウム真理教などについても危険性を改めて認識のうえ、実態把握や、違法行為の検挙を徹底してほしい」と訓示しました。

5月23日 16時08分
NHK NEWS WEB
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