5/25(金) 8:05配信
神戸新聞NEXT

 2月に神戸市北区有馬町の観光施設「太閤(たいこう)の湯殿館」の岩風呂遺構で、施設を管理運営する神戸観光局の男性職員が酸欠で死亡した事故で、神戸市と神戸観光局は24日、閉館後に換気設備を止め、遺構の底から漏れ出た二酸化炭素がたまったとする調査結果を発表した。

 遺構は1階の床下約2メートルで、大きさは約5メートル四方。周囲を高さ約1メートルのアクリル板の柵で囲っている。

 調査はひょうご環境創造協会に依頼。事故は、閉館して換気設備を停止させてから約2時間半後に起きた。状況を再現すると二酸化炭素濃度は14・5%に上昇し、数分で意識を失う状態という。一酸化炭素や硫化水素などの有毒ガスは検出されなかった。

 神戸観光局は神戸西労働基準監督署から安全対策について是正勧告を受けたという。今後は滞留した二酸化炭素を排出する新たな装置や、濃度監視装置を設けることなどを検討している。事故以降、同館は休館しており、再発防止策を行った後に営業を再開する。(若林幹夫)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180525-00000000-kobenext-l28