小林よしのりさん、「昨今の禁煙ブームは、人間社会の『神経症化』の現れ」。

先日、我々取材陣は、昨今様々な分野で活躍され、日本社会や国際社会に多大な発言力や影響力を持っておられる、
あの小林よしのりさんに、お話を伺うことができました。
小林よしのりさんは、以下のように語っておられました。
小林よしのりさん:
「ワシが聞くところによると、近年、受動喫煙による健康被害防止という名目で屋内・屋外を問わず様々な場所が禁煙化されているようだが、
受動喫煙で煙草を吸わない人達に多かれ少なかれある程度の健康被害が出るかもしれないというのは理屈としては分かる。
だが、ワシは、近年の禁煙化は、『受動喫煙防止』だの『健康被害防止』だのと云うのを、まるで『錦の御旗』であるかの様にして、
非喫煙者が喫煙者を社会から締め出そう、追い出そうとしているんじゃないのかとさえ感じるんだよね。
そもそも、この世の中には、人間の活動により発生した様々な種類の化学物質が多かれ少なかれ、ある程度、空気中に漂っている訳ですよ。
車や船や飛行機などの排気ガス、工場やゴミ焼却場や火力発電所などの排出ガス、洗剤や柔軟剤、接着剤など化学物質の揮発ガス、
例を挙げればキリが無いと思うんだよね。
で、そんなものを空気中から全くゼロにするなんてのは、実際には無理な訳よ。
タバコの煙だって、地球上で吸う以上、それが拡散されて、他の化学物質などと同様に空気中にある程度漂っている訳よ。
確かに、非喫煙者の直ぐ近くでタバコを吸うのを非喫煙者が迷惑に感じる気持ちは分からなくも無い。
でも、昔は、みなさん、あまり気にしてなかったし、ほとんど問題にもならなかったよね。
じゃぁ、なんで、今の人達は、それを過度に気にして過度に問題化しているのか?
確かに、タバコの煙の害が近年大きくクローズアップされてきたのもあるんだろうけど、
でも、実際には、タバコの煙が体に良くないなんて昔の人達でも知っていた訳よ。
じゃぁ、なんで近年、これほど過度に気にする人が増え過度に問題化されているのかというと
その背景には、実は、『物質文明』、殊(こと)に『インターネット』や『携帯電話』が普及したことによって誘発された
人間社会の『神経症化』が根源にあるとワシは思うんだよね。
『公園で遊ぶ子供の声がうるさい』とか、『保育園の子供の声がうるさい』とか、昔の人は言ってなかった訳よ。
一晩中、子供達が公園や保育園で声を出している訳でもないのに、日中の限られた時間帯で出される声でも苦情が来る社会風潮な訳よ。
ワシは、事柄は違えど、タバコの問題も、『根』は同じだと思うんだよね。
ワシは、『物事には程度というものがある』べきだと思うし、昨今の『自分が気に入らない事は何でも全面排除』するという社会風潮は、異常だと思うね。
『不寛容』という言葉を昨今、よく耳にするようになったが、タバコの煙がどうのこうのと騒ぐ前に、
なぜ、近年の人間社会が『不寛容』になったのかを真剣に考えるべきだと、ワシは思うね。
そもそも、昔の人は、『携帯電話』や『インターネット』なんか無くても暮らせていたし、世の中も回っていた。
むしろ、その昔の方が昨今に比べると、ずっと『大らか』な社会風潮だった。
だからと言って、『大らかさ』を取り戻すために、『携帯電話』や『インターネット』を世の中から無くす訳にも行かない。
じゃぁ、どうすれば良いのかっていうのが、我々人間達が最優先で考えるべき事だと思うんだよね。
まぁ、ワシにとってはどうでも良い事なんだけどね(笑)。
どの道、日本も世界も人類も、もうすぐ終わりますから、ブハハハハ!!!(大爆笑)。」
小林よしのりさん、率直なご意見、どうも有難うございました。