https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20180601/1060001922.html

群大再発防止に患者遺族参加へ
06月01日 10時49分

腹くう鏡などの手術を受けた患者が相次いで死亡した問題を受けて、群馬大学附属病院は再発防止に向けて内部で医療の安全について検討する委員会のメンバーに、亡くなった患者の家族に加わってもらうなど、新たな取り組みを始めることになりました。

群馬大学附属病院では、平成26年までの5年間に腹くう鏡などの手術を受けた患者18人が相次いで死亡し、外部の調査委員会の報告を受けて、診療科の再編を行ったほか、患者のすべての死亡事例を病院全体で把握・検証するなどの対策を進めてきました。

病院は再発防止に向けた取り組みをさらに進めようと、今月、新たに発足させる医療の安全について検討する内部の委員会のメンバーに、亡くなった患者の家族の2人に加わってもらうことにしました。
家族の代理人の弁護士によりますと、医療事故で亡くなった患者の家族がこうした取り組みに参加するのは、全国でも珍しいということです。

委員になる予定の2人は、今月病院で行われる「医療安全週間」という啓発の取り組みで、初めて病院の幹部や安全管理の担当者などを前に、家族を失った当時の思いなどを話すことになっています。
委員になる予定で当時20代の妹を亡くした男性は「病院側が患者の目線に立って新しいことに踏み出そうとしている点を評価したい。自分たちで協力できることはしていきたい」と話していました。