《関西でも一九六一年から八〇年まで、京都-西明石間などを走る国電の快速に連結していた。しかし、七九年の利用率調査で、
午前七時-九時の通勤ラッシュ帯でも京都-高槻間の五二%が最高で、終日平均は一〇%台と低かった。「ただ乗り」するケースも
多かったことから廃止となった》

首都圏と関西圏は通勤時間が違うのか? 

首都圏を走るJR東日本の普通グリーン車は、満席であることも珍しくない。ホームで追加料金を払ってSuicaやPASMOに
記録させたにもかかわらず、2階建ての上も下も空席がなく地団駄を踏んだ会社員も多いだろう。

ところが関西は10%台だったというのだ。空席があるどころの騒ぎではない。おまけに「ただ乗り」も多かったという。
いかにもケチな関西人らしい(? )と言える。

実はネットでも「関西圏には普通グリーン車や通勤専用列車が充実していない」と話題になることがある。その時に
「首都圏と比較すると、関西圏は通勤時間が短い」との理由が挙げられることも少なくない。決して関西人はケチではないという指摘だ。

本当かどうか、総務省統計局が発表している「通勤・通学時間が長い!?ランキング」を見てみる。これは11年に実施した社会生活基本調査の
結果をもとに作成したものといい、ネット上で公開されている。

これによると、1位は神奈川県で平均1時間40分、2位は埼玉と千葉両県で1時間34分。4位は東京で1時間30分。上位は首都圏が独占していることが分かる。

だが、4位以下は、しっかりと関西圏が並ぶ。5位の奈良県は1時間28分、6位の兵庫県は1時間23分。大阪府の7位は意外だとはいえ、
通勤時間は1時間18分だ。トップの神奈川県と22分しか変わらない。首都圏でも関西圏でも通勤は大変なのだ。

東京も大阪も通勤時間は、それほどは変わらない――。となれば、やはり関西の現状を解説する理由は「関西人がケチだから」ということになってしまう。

ケチ、ケチ、ケチ、と関西の読者はご立腹かもしれない。だとしたらお詫びを申し上げたい。だが、流れが変わるかもしれないと思わせるトピックがある。

京阪電鉄が17年8月20日から大阪の淀屋橋駅と京都の出町柳駅を結ぶ特急列車に「プレミアムカー」を連結。
更に翌21日からは全車両座席指定の列車「ライナー」の運行をスタートさせたのだ。これは朝に1本だけ運行するもので、
大阪府の枚方市駅・樟葉駅を出発し、京橋駅と淀屋橋駅が終点となる。

つまりJR東日本の「普通列車グリーン」と首都圏私鉄の「座れる通勤電車」を同時に開始した格好ということになるだろう。

京阪鉄道の挑戦状

特にプレミアムカーは大阪と京都を結ぶため、観光客をメインとするイメージを持ってしまうが、そういうわけでもなさそうだ。
京阪鉄道の公式サイトに開設されたプレミアムカーのコーナーでは、井上欣也・営業推進部取締役が、以下のように狙いを語っている。

「老齢人口の増加とともに席に確実に着座したいというニーズが高まってきています。有料でもゆったりとした空間でちょっと贅沢に
移動したいというニーズもあります。プレミアムカーおいては、このようなご要望にお応えできればと考えています」

運賃にプラスする料金は、京阪のプレミアムカーは最大500円で、ライナーは300円。一方で首都圏の京王ライナーは400円、
モーニング・ウィング号は300円、S-TRAINは平日の所沢――豊洲間は510円となっている。京阪の価格設定は首都圏と遜色ない。
まさに関西のケチ精神に挑戦状を叩きつけたと言えるだろう。

実は南海電気鉄道と泉北高速鉄道は15年から泉北ライナーを運行させているなど、関西圏にも「追加料金を必要とする通勤、通学列車」が
ないわけではない。だが、京阪の挑戦は特別にインパクトが大きかったらしく、これを契機に「他の関西私鉄やJR西日本も追随する」との報道も行われた。
 
果たして関西人のケチ精神に変化が生じるだろうか。鉄道関係者に限らず、様々な業界が関心を持っているかもしれない。


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1が建った時刻:2018/06/05(火) 12:34:32.44