アメダス移設、気温どうなる?=猛暑の群馬・館林−道路近くから校庭脇へ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018060900183&;g=soc

 日本有数の暑さで知られる群馬県館林市で、気温や降水量などを記録してきた地域気象観測システム(アメダス)の観測点が移設される。従来の観測点は道路や駐車場に近く、気温の数値が「実際より高いのでは」との指摘もあった。移設作業は13日にも終了し、今夏の気温が注目される。
 県東部の平野に広がる館林市は、2007年8月16日に観測史上全国10位となる最高気温40.3度を記録。14年夏には最高気温が全国で最も高かった日が22日あった。
 市地球環境課によると、東京などの都心部でヒートアイランド現象により暖まった南風が流れ込んだり、周囲の山から乾いた熱い風が吹くフェーン現象が影響したりして高温になるという。
 現在の観測点は館林消防署の敷地内にあり、1978年12月に気温観測を始めた。駐車場や道路がすぐそばにあり、インターネット上では「車の排ガスの影響で気温が高めに計測されるのでは」などと指摘された。前橋地方気象台の担当者は「低木を植えるなどの対策をしている」と説明し、問題はないとする。
 消防署が移転を計画しているため、気象庁は観測点を西に約2キロ離れた県立館林高校のグラウンド脇に移設する。13日にも作業を終え、観測を再開する予定だ。
 新たな設置場所は風通しが良く、気温が下がるとの見方もあるが、市地球環境課の担当者は「表示される気温が変わっても、このエリアが暑いことに変わりはない」とクールな反応。今後も熱中症対策などに取り組むという。(2018/06/09-05:28)