>>615
ある日本人医師の意見です。
これだけ多くの国(特に先進国)において医療目的で大麻が使用されている場合、日本の厚生労働省が医療大麻の使用に反対する場合には、
「医療大麻を使うメリットが無い」ということを医学的に証明する必要があります。
WHOや米国の連邦法が認めていないということは医学的根拠にはなりません。
他の国で使用されていることが、医学的に間違いであると反論できるだけの証拠があれば、医療大麻の使用に行政が反対しても良いかもしれません。
しかし、すでに多くの医学的根拠と証拠によって、大麻の医療効果は証明されています。
がん治療関係では、世界最大のがん研究機関の米国がん研究所のサイトで大麻のがん治療における有用性が記載されています。(474話参照)
最近の多くの論文で、がん治療において医療大麻を使用する医学的根拠があることがはっきりと述べられています。(477話参照)
最近の調査では、米国のがん専門医の80%以上が医療大麻の使用を支持しています。
米国では、医療関係者(医師や看護師など)の多くが、がん患者における
吐き気、疼痛、食欲不振の治療に医療大麻あるいは大麻製剤が有用であることを認識しており、小児に使用することも賛成しています。
以下のような学会報告があります。


Pediatric oncology providers and use of medical marijuana in children with cancer.
(小児がん領域の医療従事者と小児がん患者における医療大麻の使用)
米国臨床腫瘍学会:2016年6月6日(Abstract 10581)


医療大麻の使用が許可されているイリノイ州、マサチューセッツ州、ワシントン州において、小児がんの治療に関わっている医療従事者(医師、看護師など)の調査です。

回答した301人中、92%が小児がん患者が医療大麻を使用することをサポートする(賛成する)と回答しています。

小児がんの早期のステージでの医療大麻の使用に賛成は34%、末期のステージの患者の緩和ケアに使用することは88%が適切であると回答しています。
(496話参照)
様々な疼痛性疾患、けいれん性疾患、炎症性疾患、神経性疾患や精神疾患など多くの疾患で、医療大麻の有効性が報告されています。
つまり、医療大麻が必要か不要か、有用か無用かの議論はもう意味がなくなっています。
すでに先進国の多くで使用され、多くの専門医師が使用を支持しているという現実で、結論は出ているのです。
病気の治療の選択肢の一つとして、その有効な使用法を議論する段階にきています。