混合DNAってなんだろう?ということで検索してみた


犯罪などの現場では精液と膣液が混じった混合斑痕がほとんどになります。

膣液本体にはDNAが含まれていませんが、女性の上皮細胞が剥がれ落ち、その上皮細胞には女性のDNAが含まれています。

混合斑痕は、1検体を2つに分け、2回のDNA検査を行います。

まず、混合斑痕を洗浄後、風乾させサンプルチューブへ入れます。
そこに、組織溶解緩衝液と蛋白質分解酵素を加え、56℃の蛋白分解酵素処理を行ないます。
酵素処理を行なったチューブを高速遠心し、上精をピペットで吸い上げます。吸い上げられた溶液を、別のチューブへ移します。
これが女性のDNAです。そしてこのDNAを精製します。

残されたチューブの底には、女性DNAの残骸や余剰物質とともに、精子細胞がペレットの状態になっています。
ですから、再度洗浄処理を行います。洗浄が終わった精子細胞が入ったチューブに組織溶解緩衝液と蛋白質分解酵素
そして、DTT(Dithiothreitol:ジチオトレイトール)を投入します。
このDTTは、鉄壁スペルミンを溶解します。
そして、56℃の蛋白分解酵素処理を行ないます。
これで、男性のDNAが抽出されました。そしてこのDNAを精製します。

一つの検体から女性のDNAと男性のDNAを分ける事が出来ました。

その後2名分の、定量 → PCR増幅 → シーケンス測定 → DNA型の判定を行います。

2名分のDNA型が判定されたことで、決定的な証拠となりました。