https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180614/k10011477901000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_062

唐の時代の「花の石敷き」 中央アジアで発見
2018年6月14日 23時00分

唐の都、長安からおよそ3000キロ離れた中央アジア・キルギスの遺跡で、花の文様を描き出した当時の石敷きが見つかり、帝京大学などの調査団は、唐の文化がそのまま持ち込まれたことを示す発見だとしています。


キルギスにあるアク・ベシム遺跡は、中国の王朝、唐が7世紀後半に勢力範囲の最も西に築いた「砕葉鎮城」(さいようちんじょう)という軍事・行政拠点の跡と見られ、帝京大学文化財研究所などの調査団がおととしから発掘調査を進めています。

ことし4月から行われた調査では、建物の外側にあたる場所に、直径1.8メートルほどの井戸とみられる穴と、その周りに広がる石敷きが見つかりました。

石敷きには、赤や白などの石を組み合わせて描き出した直径50センチから80センチほどの花の文様が合わせて12か所で確認されました。

このような文様が中央アジアで確認されたのは初めてだということで、調査団は、都の長安からおよそ3000キロ離れた拠点に唐の文化がそのまま持ち込まれたことを示す発見だとしています。

調査団長を務める帝京大学の山内和也教授は「とてもきれいで、こんなものが出てくるのかと驚きました。この場所は東と西の接点にあたり、今後の発掘で、町全体がどういう構造だったのか、地元の人たちとどう接していたのかが明らかになると思う」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180614/K10011477901_1806141607_1806141618_01_02.jpg
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180614/K10011477901_1806141607_1806141618_01_03.jpg