https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20180617/5050003034.html
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加治木で伝統の「くも合戦」
06月17日 12時00分

細い棒の上で2匹のクモを闘わせる伝統行事「くも合戦」が、鹿児島県姶良市で行われ、コガネグモの闘いに会場は熱気に包まれていました。

「くも合戦」は、400年あまり前、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に薩摩の武将、島津義弘が兵士の士気を高めるために行ったのが始まりとされ、国の「選択無形民俗文化財」になっています。

姶良市加治木町の会場には県内外からおよそ130人が集まり、参加者たちはこの日に向けて育ててきた自慢のクモを持ち寄りました。

「くも合戦」は、長さ60センチの棒の上でコガネグモのメスどうしを闘わせ、棒から落ちたり糸を巻き付けられたりすると勝負が決まるルールです。

参加者たちはクモの動きにあわせて声援を送ったり、写真に収めたりしながら勝負の行方を見守っていました。

「くも合戦」の保存会によりますと、宅地化が進んだことなどで地元で採取できるクモが減り、大会に参加している子どもたちは大隅半島などに出かけて採取したクモを大切に育て「くも合戦」に臨んでいるということで、試合に勝つとガッツポーズをする子どもの姿も見られました。

参加した小学5年生の女の子は「勝つかどうかわからなくて不安だったけど、勝ってうれしかったです。どきどきしました」と話していました。

また小学4年生の男の子は「1週間ぐらい家でクモを育ててきました。1勝できてうれしい。次も勝ちたいです」と話していました。